鉛といえば合金として使われたり鉛蓄電池として使われたりしている金属です。
そのため、私たちの生活の中では鉛単体で目にすることは少ないでしょう。
また、アクセサリーなどにも使われない金属でもあるのであまりなじみがないという人も実はたくさんいるかもしれません。
そういった人にとっては鉛というものの謎は多いかと思いのでは無いでしょうか。
例えば鉛は磁石につくのかつかないのかといったことや亜鉛との違いは何なのか等々。
そこで今回はそんな人達のために鉛は磁石につくのかといったことなど色々とまとめてみました。
今回のお届け内容はこちら↓
- 鉛は磁石につく?
- 鉛は甘い味がする?
- 鉛にアレルギーはある?
- 鉛と亜鉛の違い
- 鉛は水に溶ける?
となっています。
それでは発送開始!
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鉛は磁石につく?
鉛は金属の中でも磁石にくっつかないどころか磁石に反発する金属です。
鉛には磁石が近づくとそれによって物質内に生じる磁場を打ち消す方向に磁場を発生させる性質をもっています。
そのため、鉛は磁石にくっつくのではなくむしろ離れていくものとなっています。
ただ、この磁性はかなり弱いので実際に磁石を近づけても鉛が磁石から離れるような動きをするところはみられません。
鉛は甘い味がする?
そもそも鉛に味があるのかと思う人もいるかもしれませんが鉛は甘い味がします。
古代ローマではぶどう酒を飲むための杯に鉛製のものを使っていたんだとか。
昔のローマについての映画でも宴のシーンで鉛の杯のようなものを使って飲んでいたりする描写もありますよね。
そんな甘い鉛ですが摂取し過ぎると中毒を起こすことがあります。
どういった場合に中毒を起こすのかと言うと、
- 鉛に汚染された食品の摂取
- 鉛含有塗料片を口から摂取してしまった場合
となっており体が鉛の排泄に追いつかず体内に蓄積されてしまいます。
それにより健康に悪影響をおよぼすことも。
また、テトラエチル鉛などの鉛の有機化合物は細胞膜を通して摂取されるため容易に鉛中毒の症状を起こしてしまいます。
このような中毒が起こるのは鉛にヘモグロビン合成を阻害する性質があるためです。
そして、鉛中毒の症状としてはどんなものがあるかを状況別に分けてまとめていこうと思います。
まずは急性の場合ですが、
- 嘔吐
- 腹痛
- ショック
などが体に現れます。
そして慢性の場合には、
- 疲労
- 睡眠不足
- 便秘
といった症状が現れて鉛の摂取量が増えるに連れて、腹痛や貧血などの症状が出てきます。
酷い場合には運動失調をきたしてしまう脳変性症に至ることも。
そして鉛の濃度が非常に高い場合は急性脳障害を起こし、
- 嘔吐
- 末梢神経障害による動作の弱々しさ
- けいれん
- 昏睡
といった症状が現れます。
このように鉛中毒は主に消化器官や神経に対して症状が出るもので非常に危険であることがわかるかと思います。
そんな鉛ですが食物に微量ながら含まれているため私たちは日常で知らないうちに摂取しています。
なので、もしかすると鉛がたくさん含まれたものを食べすぎると中毒を起こすのではないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、そういった心配は無用で自然由来の鉛に関しては一般的に急性の中毒症状を起こすほどの量を摂取するとは考えにくいです。
そのため、鉛が多いなと思う食材があっても常識の範囲内であれば中毒になることはまずないでしょう。
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鉛にアレルギーはある?
鉛特有のアレルギーというものはありません。
なので、もし鉛でかゆみが出たり皮膚が赤くなったりするといったアレルギー症状が出た場合は金属アレルギーを疑った方が良いかもしれませんね。
特にその症状が金・銀・プラチナなどの貴金属を用いたジュエリーを付けていたりして出た場合は金属アレルギーである可能性が高いです。
というのも貴金属に鉛を混入してしまうと、素材が割れるなど脆くなってしまい加工が困難となるためジュエリーには鉛が使われていないので。
また、アレルギーによる症状ではない胃腸炎や運動麻痺などの症状が鉛によって発症した場合は鉛中毒が考えられるかと思います。
もし、そういった症状が出た場合はすぐに病院を受診してください。
鉛と亜鉛の違い
ここでは鉛と亜鉛の違いについてまとめていこうと思うのですが、まずは鉛と亜鉛の中で大きな違いである元素についてみてみましょう。
鉛の元素記号はPbで亜鉛はZnです。
元素とは物質の根源となる成分のことなので、この2つの記号が違うということは物質が根本から違うということがわかります。
また、次の大きな違いとしては人間に対しての影響の違いです。
鉛は、体内に入ると中毒を起こすほど強い毒性を持っているのに対して亜鉛はむしろ人間にとって不可欠なものとなります。
例えば、もし亜鉛が不足してしまうと
- 味覚障害
- 貧血
- 傷が治りにくくなる
- 口内炎
身長が伸び悩む
といったような様々な弊害が出てしまいます。
そのため、人間が健康に生活するためには亜鉛は必要不可欠な元素と言えます。
一方で鉛は摂取してしまうと、最悪の場合命を落としてしまいます。
このように鉛と亜鉛には真逆とも言える影響の違いがあるのです。
鉛は水に溶ける?
鉛は釣りなどの重りによく使われていますよね。
たまに、この重りがちぎれて海底に沈んでしまうことがあります。
こうなった時にもし鉛が水に溶けだしていたら生物濃縮などが起こったら人間にも影響が出てきてしまうので大変ですよね。
しかし、鉛が水に溶けだすことはあっても人体に影響は出にくいものとなっています。
鉛はとても腐食に強い物質ですが水にも溶けだします。
しかし、約5gの鉛でさえ全て溶けるのに15年ほどかかるようなので溶けやすいとは言えません。
また、海の中のような堆積物が沢山あるような場所だとそういった堆積物と結びついてさらに水に溶けにくくなります。
このように鉛は水には溶けますが自然環境下ではかなり溶けにくいために生物濃縮が起こる可能性も低いと言えるでしょう。
まとめ
今回は鉛について色々とまとめてみました。
鉛にはかなり危険な性質をもつということを理解して頂けたのではないかと思います。
ぜひ周りの友達にも情報を共有してあげてください。
今回はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。