チタンは変色したり錆びるの?ステンレスとの違いや磁性の有無や欠点や硬度についても!

医療機器からスペースシャトルなど宇宙関係の機器にまでも使われている万能金属のチタン。

人間の体にも無害ということで骨を固定するのにチタンを体に埋めこまれることもあります。

そんなチタンですが体に埋め込まれるということは変色やサビたりしないのでしょうか。

いくらサビに強いと言っても長い時間が経てば金属ですから錆びそうだなと思ってしまいますよね。

そこで今回はそんなチタンについて色々まとめていこうと思います。

今回のお届け内容はこちら↓

  • チタンは変色したり錆びたりする?
  • チタンの硬度は?
  • チタンとステンレスの違い
  • チタンの磁性の有無は?
  • チタンの欠点

となっています。

それでは発送開始!

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チタンは変色したり錆びたりする?

チタンは常温に放置していても化学変化を起こして変色するということはないようです。

チタンの光り方が変わったことで変色したというふうに思う方もいるかもしれません。

しかし、それは皮脂などの油によって光の反射の仕方が変わっただけ。

チタン自体の性質が変化したという訳ではありません。

なので、油を洗い流してしまえばもとに戻ります。

また、やはりチタンは何年経っても錆びることがない金属です。

淡水でも海水でも錆びることはありません。

というのも、チタンは表面だけにとても薄いチタン酸化物の皮膜を作りそれが外界からチタンを守る役割を担っているのです。

さらに塩酸や硫酸にさらされたとしてもほとんど溶けないほどの耐腐食性もあります。

チタンの硬度は?

変色や錆びたりすることがないチタンですが硬度についてもかなり優秀です。

チタンは比重に対する強度、つまり比強度が高くこの比強度は金属の中でもトップクラスと言われています。

どういうことかと言うとチタンとステンレスで同じ強度をもった製品を作ろうとすればチタンの方が質量を軽く出来るということ。

チタンにはこの特徴があるから加工が難しいといった欠点があるのに関わらず多く使われ続けているのでしょうね。

チタンとステンレスの違い

チタンとステンレスは時々見分けるのが難しいことがあります。

見た目も似ているのでチタン製のものをステンレス製だと言われたとしても気づかないことも。

ここでは項目ごとに2つの違いについてまとめていきますね。

重さ

重さは、ステンレスの方が重くチタンの方が軽いです。

なんでもチタンはステンレスの60%ぐらいの重さなんだとか。

持つとすぐにわかるくらいチタンの方が軽いです。

この軽さを生かして宇宙航空産業では航空機のエンジンや機体の部品にチタンが多く使われています。

また、登山用品にもチタンは多く使われています。

登山する人にとって荷物が軽くなるのはとてもうれしいことですからね。

軽くて丈夫なチタンは登山者にとってなくてはならない金属なのです。

耐食性

ステンレスには不動態皮膜というものがあります。

この不動態皮膜はステンレス本体を守っている薄い膜状になっているバリアの役割を果たしているものでこれによって錆びにくくなっています。

そんな不動態皮膜ですが他の金属同様、塩分には弱くなっています。

塩分が長い間膜の上に付着していると菌や微生物などの影響により皮膜に傷がついてしまいます。

そして、その部分の皮膜が失われてしまうとのこと。

また、塩分によっては皮膜が失われた部分を通りやすく、ここを通ってしまうことで錆びになってしまいます。

このように、ステンレスは塩化物イオンを含むものに対しては耐食性は高くないみたいです。

これに対し、 チタンの酸化皮膜は塩化物イオンに対しても安定するらしく、塩化物溶液中でも非常に高い耐食性を示すとのこと。

なお塩酸や硫酸などの酸にはチタンも少しは腐食されるようですが微量の酸化剤を添加してあげれば安定します。

つまり、これらのことからチタンの方が耐食性があり、錆びにくいと言えるでしょう。

ちなみにチタンは表面にできる不動態化皮膜のおかげで金属アレルギーも出にくくなります。

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値段

値段はチタンの方が高くkg単位にするとステンレスのおよそ10倍にもなります。

これを見るとそんなにチタンは希少な金属なのかと思ってしまいまうことでしょう。

しかし、チタンの原料は全ての金属の中でも5番目ぐらいの埋蔵量があり希少価値はあまりありません。

ではなぜこんなにも高価な金属なのかというとチタンは原料から金属チタンに加工するのにとても手間がかかるから。

つまりチタンは生産が難しいという理由から値段が高くなっているのです。

強度

純粋なチタンとステンレスを比べた場合にはステンレスの方がチタンよりも強度があります。

ただ、チタンもアルミニウムやバナジウムなどを添加してチタン合金にすると強度が出るようになります。

チタンの磁性の有無は?

チタンは常磁性体と呼ばれる自ら磁場を発生させることのない金属です。

しかし、外部磁場があれば磁性をもちます。

ただ、磁性をもつといってもかなり弱いものなので磁石を近づけたとしてもくっつくことはありません。

なのでチタンには磁性はほとんどないと言っても過言ではないでしょう。

チタンの欠点

ここまででチタンにはメリットがたくさんあるということが分かってもらえたかと思います。

しかしながら、チタンには欠点もやはり存在します。

ここではそれをいくつか紹介していきますね。

値段が高い

まず、これは先述したことですがチタンは値段が高いです。

チタンが便利な金属であることは間違いないのですがその代わりにかなりコストがかかってしまいます。

加工がしにくい

チタンは強度が高いために溶接やプレス成形、切削するのも難しい素材となっています。

そのため、チタンは難削材と言われていて加工するにはチタンの特徴に合わせた方法と高い技術が必要になるそう。

企業によってはわざわざチタン専用の工具を作って加工している所もあるほど。

そこからもなかなか安易には扱えない金属だということが伝わってきますよね。

熱伝導率が低い

チタンは熱伝導率が低く鉄の4分の1くらいとなっています。

そのため、あまり調理器具には向きません。

まとめ

今回はチタンについて色々とまとめてみました。

チタンについてさらに深くまで知ることができたのではないでしょうか?

是非、周りの友達にも教えてあげてくださいね。

今回はここまで、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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