動物は「科」に分類されますよね。
犬ならイヌ科、猫ならネコ科といったように。
イルカは何科に属しているのか知っていますか?
イルカというと知名度が高い動物の1つでありイルカのかわいい見た目からか好きな人も多いでしょう。
しかしながら、そんな人であってもそこまで詳しくイルカについて知っているという人は多くないと思います。
それではイルカ好きとして失格ですよね。
そこで今回はイルカの雑学についていろいろと書いてみました。
今回のお届け内容はこちら↓
- イルカは何科?
- イルカの仲間の動物は?
- イルカの祖先は?
となっています。
それでは発送開始!
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イルカは何科?
まずはイルカは何科なのかについてです。
まず結論から書きますがイルカの種類によって何科なのかは変わってきます。
そもそも科というものは生物分類のリンネ式階層分類における基本的階級の1つのこと。
ちなみにこのリンネ式階層分類では↓
- 生物
- ドメイン
- 界
- 門
- 綱
- 目
- 科
- 属
- 種
といったように動植物を分類します。
これを見てもわかるように「科」は下層にあるのですべてのイルカが同じ科というわけではないのです。
ただ、イルカは哺乳綱鯨偶蹄目クジラ類ハクジラ亜目といったようにあらわすことができます。
そこから、
- バンドウイルカやカマイルカならマイルカ科
- ネズミイルカやスナメリならネズミイルカ科
といったように分類されるのです。
ちなみにこの他にも↓
- インドカワイルカ科
- ヨウスコウカワイルカ科
- アマゾンカワイルカ科
- ラプラタカワイルカ科
といったように様々な科のイルカが存在します。
このようにイルカはイルカでも種類によって科が複数あるので一概に何科なのか言えないのです。
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イルカの仲間の動物は?
続いてはイルカの仲間の動物についてです。
イルカの仲間といえばクジラでしょう。
その証拠にクジラもイルカと同じく哺乳綱鯨偶蹄目クジラ類ハクジラ亜目というように分類されます。
ここからもわかるようにイルカとクジラには生物分類学上では区別がありません。
生物分類学上では同じ生物の種類違いなのです。
しかしながら、日本以外でもイルカとクジラは日常レベルでは区別されるというから不思議ですよね。
ただ、一応のイルカとクジラの境界というものがあります。
皆さんはそれが何なのかわかりますか?
頭の中にイルカとクジラを浮かべてもらって違いを考えると答えがわかるかと思います。
正解は成体の体長で4メートル以上か以下かです。
このように言ってみれば、
- 大きいのはクジラ
- 小さいのはイルカ
といったように区別されているのです。
しかしながら、これはあくまで傾向なのであって、
- コマッコウ
- ゴンドウクジラ
といったものは体長が4メートルに満たないにもかかわらずクジラとして区別されます。
また逆にシロイルカは和名ではイルカとなっているが体長は5メートルを超えるのでクジラに区別されることが多いです。
このように境界線すらも曖昧なものなのです。
ちなみに最近の研究で陸上の動物ではカバがイルカの仲間であることが分かったのだとか。
クジラがイルカの仲間だというのはまだわかるかと思いますがカバがイルカの仲間であるというのはにわかに信じがたいですよね。
しかしながら、DNAを使った分子系統学によってイルカを含めたクジラ類はこれまで偶蹄目に分類されていた動物のなかで特にカバに近い親戚であるということがわかったそうです。
そのため、偶蹄目は1つのまとまったグループではなくクジラ類も含めて「鯨偶蹄目(くじらぐうていもく)」に分類されるようになったのだとか。
もともと、クジラが陸上の真獣類から進化したものであることは以前から言われていたそう。
そこから、カバがクジラに一番近い真獣類であるということが初めて示されました。
それを示したのが東京工業大学の二階堂雅人さんと岡田典弘さんによる分子系統学的な解析でした。
ちなみにカバからクジラが進化したわけではなくカバとクジラが共通の祖先からそれぞれ進化したと考えられているようです。
参考:https://kagakubar.com/mandala/mandala07.html
これに関してはびっくりしたという人も多いのではないでしょうか。
まさかイルカとカバが同じ祖先から進化しているとは思いませんからね。
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イルカの祖先は?
最後はイルカの祖先についてです。
先ほどは仲間の動物について書きましたが続いてはイルカの祖先の動物についてです。
ここではイルカの進化の軌跡を書いていきますね。
イルカの最初期の祖先と思われるのはパキケトゥス類です。
このパキケトゥスという名前は↓
- 発見地「Pakistan(地名:パキスタン)」
- ギリシア語起源のラテン語「cetus (クジラ)」
からきています。
これがパキケトゥス・イナクスを復元した図です↓
出典先:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%AD%E3%82%B1%E3%83%88%E3%82%A5%E3%82%B9
このようにクジラの最初期の祖先は四肢と蹄を持った有蹄動物で陸上の動物でした。
そこから、長い時が経ちさらにイルカに近いアンブロケトゥス類が現れました。
これがAmbulocetus natansを復元した図です↓
出典先:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%88%E3%82%A5%E3%82%B9
こちらは水陸両棲の生物でした。
ここからもイルカに近づいていることがうかがえますね。
また、見た目も先ほどよりはイルカに近いように思えます。
ただ、生態は凶暴なワニのようなものだったのだとか。
それから、さらに時を経てさらにイルカに近いレミングトノケトゥス類が現れました。
これがクッチケトゥス・ミニムスの想像図です↓
出典先:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%88%E3%83%8E%E3%82%B1%E3%83%88%E3%82%A5%E3%82%B9%E7%A7%91
こちらはさらに水中に特化した生物です。
陸を歩くことができる四つ足を備えているもののほぼ完全に海浜環境に適応した生物でした。
そしてその後、プロトケトゥス類が現れました。
出典先:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%A9%E9%A1%9E%E3%81%AE%E9%80%B2%E5%8C%96%E5%8F%B2#%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%A9%E9%A1%9E%E3%81%AE%E6%9C%80%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%81%AE%E7%A5%96%E5%85%88
この生物もまだ水陸両棲生物でした。
しかしながら、先ほどの生物よりも水中に特化していたと考えられています。
また、見た目もほぼイルカになってきましたよね。
これらの祖先を経て遂におよそ2000万年前に初期のイルカが誕生しました。
それがこちら↓
出典先:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%A9%E9%A1%9E%E3%81%AE%E9%80%B2%E5%8C%96%E5%8F%B2#%E3%82%AF%E3%82%B8%E3%83%A9%E9%A1%9E%E3%81%AE%E6%9C%80%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%81%AE%E7%A5%96%E5%85%88
もうここまでくると見た目は完全にイルカですよね。
ここから今のイルカが出現していきます。
このような軌跡をたどってイルカは誕生したのです。
まとめ
今回はイルカについていろいろと調べてみました。
どんなことでも根深く調べてみると面白いものですね。
皆さんもこれでイルカに詳しくなったのではないでしょうか。
今回はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。