塩酸の匂いや沸点は?皮膚付着で溶けてやけどする?

塩酸って名前を聞くだけで恐ろしさを感じてしまいますよね。

僕も中学校で危険だと習ってから危ない薬品だという認識があるのでどうしても身構えてしまいます。

しかしそこでこんな疑問を抱いたことはありませんか?

塩酸って本当に皮膚についたらやけどするのか。

ちょっと大げさに言ってるだけではないのかと。

自分で試してみようとはならないかもしれませんが少し疑いをもっているという方は少なくないかと思います。

今回はそんな方に本当に塩酸で皮膚が溶けるのかということに加えて塩酸について色々とまとめてみました。

今回のお届け内容はこちら↓

  • そもそも塩酸ってどんなもの?
  • 塩酸の匂いや沸点は?
  • 塩酸って皮膚付着で溶けてやけどするの?

となっています。

それでは発送開始!

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そもそも塩酸ってどんなもの?

塩酸とは簡単に言えば塩化水素の水溶液です。

これは学校の科学で習ったかと思いますが化学式ではHClと表記します。

そして、胃酸の主な成分であり金・銀・白金族以外の金属と反応して水素を発生させるという特徴があります。

また、鼻をつくような強い刺激臭があり、色は無色。

とここまでは中学校や高校で習ったから覚えているという人も多いでしょう。

ここからは、少しディープな情報についてまとめていきたいと思います。

塩酸の特徴

塩酸は普通、35パーセントの濃度で作られるらしいのですが、特殊なものは、例外として38パーセントの濃度で作られるそうです。

トイレ用洗剤などにも塩酸は含まれていますが、だいたい濃度は10パーセント未満と低いものとなっています。

また、塩酸の品質は、

  • JIS(日本工業規格)
  • JISA(日本ソーダ工業会規格)
  • JSFA(食品添加物公定書)

で決められているそうです。

具体的には(日本ソーダ工業会参照)↓

  • 塩酸は、不燃性の無色透明又は淡黄色の液体であること。
  • 25パーセント以上の濃度のものは、発煙性かある強酸で湿度が高いと発煙する。
  • 金属の過酸化物と反応して、その塩化物と塩素を生成する。
  • 塩酸自体には爆発性も引火性もないが、金属を侵して水素を発生させ、空気と混合して爆発を起こすことがある。
  • 塩酸ガスは激しい刺激臭と強い腐食性がある。

というような事が定義づけられているのだとか。

またこのような塩酸の特徴に関すること以外に↓

  • 眼の傷害は手当が遅れたり処理が適切でないと視力減退したり失明したりすることがある。
  • 塩酸ガス又は塩酸のミストの多い環境で長時間作業に従事すると歯が腐食される。

といったような塩酸による人体の影響についてもまとめられているようです。

やはり人間の命を脅かしかねない薬品ともあって事細かに詳細が記録されているようですね。

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最後に塩酸による人体の影響についてまとめておきますね↓

  • くしゃみ
  • 涙がでる

薄いものであってもこのような症状が出ます。

また濃度が高いと↓

  • 呼吸困難
  • 中毒死

といったような重大な事態になりかねません。

取り扱いには気を付けましょう。

塩酸の致死量

誤飲での濃塩酸の致死量はかなり個人差があるようです。

なので一概には言えないのですが、

  • 子供で5g
  • 成人で15〜20g

が平均だといわれています。

これはあくまで致死量。

これ以下であったとしても誤飲してしまうと、

  • 吐き気
  • 激しい腹痛
  • 脈の低下
  • 喉の灼熱感

といったような症状に襲われることがあります。

さすが劇物。

人体への影響は大きいようですね。

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塩酸の侵食を防ぐものはある?

腐食作用のある塩酸を防ぐものはいくつか存在しています。

それがこういったものです↓

  • 耐酸陶磁器
  • 耐酸ガラス
  • 硬質塩化ビニール
  • ホリエチレン
  • 耐酸コライニング
  • 耐酸性FRP (繊維強化プラスチック)

これらの他にも耐酸性の塗料というのもあるそうです。

昨今では酸性雨などの環境問題もあるので酸に対する製品などの開発が進んでいるみたいですね。

塩酸の匂いや沸点は?

そんな塩酸にも水みたいに沸点というものが存在したりするのでしょうか?

実は、塩酸には融点も沸点もあります。

ちなみに融点は-27.32℃(濃度38パーセントのとき)。

沸点は濃度によって変化し110℃(濃度約20パーセントのとき)48℃(濃度38パーセントのとき)だそうです。

濃度が濃い方が沸点は低くなるみたいですね。

塩酸って皮膚付着で溶けてやけどするの?

塩酸が皮膚や粘膜に付着するとその箇所が炎症を起こします。

理科の実験などで少し指についた時になんかヌルヌルするなと感じたことはありませんか。

それは塩酸が皮膚のタンパク質を破壊している証拠。

つまり皮膚が溶けているんです。

実験で使う塩酸はとても薄められたものなので直ぐに水で洗い流せば大事には至りません。

しかし、濃度の高く薄められていない塩酸がかかってしまったとなるとそれはまた話が違ってきます。

濃度によってバラツキはありますが塩酸がかかると化学性熱傷という火傷を起こします。

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化学性熱傷というのは↓

化学熱傷(化学損傷)とは化学物質による皮膚・粘膜の損傷です。

多くは化学物質そのものによる細胞の障害や、二次的に生じる発熱作用などによって局所の炎症や組織壊死が引き起こされます。

参考:http://www.jsprs.or.jp/member/disease/trauma/trauma_06.html

といったものです。

これも硝酸や硫酸に比べると刺激は弱いかもしれませんが、大変危険であるということには変わりありません。

もし、皮膚や目に入った時は直ぐに水で洗い流し20〜30分ほど冷やしてください。

その際は無理に衣服などを脱がず水で洗い流すことを優先すべきだそうです。

そうすれば一旦は危険性が回避できるみたいです。

その後は氷水で冷やし続け皮膚科など専門の医者へ受診して適切な処置を受けましょう。

ちなみにこれが塩酸ではなく硝酸や硫酸であればやけどになったり皮膚がボロボロになってしまうのだとか。

きちんと知識のある方が監視しているもとで十分に注意して取り扱うことが常識。

しかし万が一のことがあれば自分で応急処置ができるように知識をもっておくことが無難でしょう。

まとめ

今回は塩酸について色々とまとめてみました。

改めて塩酸というのは大変危険な薬品であるということを認識させられましたね。

取り扱いの際はどれだけ大丈夫だと思っていたとしてももしもの事が怒ってしまった後では遅いです。

なので準備や注意は怠らず気を張りながら使用すべきですね。

今回はここまで最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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